Portomarín → Palas de Rei 24.6km あと67.8km
ポルトマリンを出ると、いくつもの枝分かれルートがあって、しばしば混乱します。サリアからサンティアゴを目指す人もいて、さまざまな人のために歩きやすい道も用意されているということなんでしょうか。確かに、ベビーカーを押して歩く家族、なかには車いすの人も見かけるようになりました。
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家々にあるオレオは、ガリシア名物の穀物倉庫。薄っぺらく小さな高床式で、各家に普通にあります。木でできていたり穴の開いたブロックでできていたり、十字架がたっていたり、古いの新しいの、さまざまです。トウモロコシや野菜の畑の間にある小さな農村に赴きを加えています。
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およそ2時間半先のゴンサールまで、村はあれどもバルはなし。しかたなく荒地の道端にザックを下ろし、そこに腰を下ろして朝食をとることにしました。
ひと月の巡礼で行動食の定番になったのは、オレンジにバナナ、そしてビスケットのオレオ。おっ奇しくもオレオじゃん、と思って口にしていたら、通りかかった巡礼者が、「気を付けたほうがいいよ。腹をすかせた犬たちがこっちに来る」とおかしそうに教えてくれました。
ほんとに、来た! 大きな大きな犬たちがくんくん道を嗅ぎながら。こちらに向かって来たら、もうひとたまりもない。あわてて再出発。
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小さな村、村の人々の大切な教会を通り過ぎます。サリアから歩いている人も、こうした村を通ることに満足を覚えるでしょう。
家々は窓辺や玄関前にたくさんの花を育て、石造りの無機質な肌合いを生き生きと彩っています。アジサイが多くなって、ふと日本を思い出しました。
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お昼は、食べるリストに入っていながらまだ口にしていなかったエンパナーダ。総菜パンのような、ミートパイのような。もちろん美味。
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大きな樫や松、そして栗の林の下を行き、小さな農村を通り過ぎ、を繰り返すと、パラス・デ・レイに着きました。その名の通り、遠い昔には宮廷があったそうです。
国道を渡るのに右を見て左を見て、としなくてはならない小都会。お土産屋もあり、オレオの置物なんかが置かれています。
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夕飯はこの巡礼のシンボル、ホタテ。お隣のテーブルの人が食べているのを見て、即注文しました。オリーブオイルと塩、そしてニンニクを利かせると、たいていおいしいおいしいスペイン料理になります。
こんどはこちらのテーブルを見て、別のお隣さんが「あれ」と注文していました。